スチールシャフトより転がりがいい!オフセンターヒットでも距離が落ちにくい!

BIRDIE - KUN No.3

人間のパッティングストロークを完成再現できる高性能人型パッティング試打ロボット「バーディ君3号」を使用し、谷口拓也プロ立ち合いのもと、スチールシャフトと「MC Putter HARD」、「MC Putter SOFT」の3種類のシャフトを同じパターヘッド、同じストロークで試打。ボール初速、転がった距離を比較検証する。

実験方法

最初にスチールシャフト/MC Putter HARD/MC Putter SOFTの転がりを検証。スチールシャフトでの6mのストローク幅で「MC Putter」2モデルを試打した。6mよりも距離が出ていれば、転がりが良いということがいえる。続いて、オフセンターヒット時の転がりを検証。センターヒット時と比べ、トゥヒット、ヒールヒット時にどれだけ距離が落ちるのかを3つのシャフトで比較した。センターヒットとオフセンターヒットの距離の差が少ないほど、ミスに強いシャフトといえる。

スチールシャフトで6m転がった振り幅で、「HARD」と「SOFT」を試打したところ、「HARD」は6.36m、「SOFT」は6.53mと、「MC Putter」2モデルの方が明らかに転がりが良いことが分かりました。スチールシャフトと「HARD」はシャフトの硬さはほとんど変わりませんが、カーボンはスチールよりも弾き感が強いため、より転がったのだと推測できます。一方、「SOFT」はストローク中にシャフトがしなり、ヘッドが遅れる分、ヘッドスピードが上がり、もっとも転がったのだと考えられます。
スチールシャフトのセンターヒット時、6mのストローク幅でトゥヒットしてみると、4.9mと18%の距離減。一方、「HARD」はセンターヒット6.36mに対してトゥヒット6.06mで5%減、「SOFT」はセンターヒット6.52mに対してトゥヒット5.82mで11%減という結果になりました。また、ヒールヒットで比べてみると、スチールシャフトがセンターヒット6mに対して5.16mで14%減、「HARD」が6.36mに対して5.98mで6%減、「SOFT」が6.52mに対して6.48mで1%減。「MC Putter」はスチールシャフトよりもオフセンターヒットに強いという検証結果が出ました。
谷口拓也
谷口拓也
1979年生まれ、徳島県出身。東北福祉大卒業後、2002年にプロ転向。03年に賞金シードを獲得し、04年の「アイフルカップ」でツアー初優勝を飾る。08年には「サン・クロレラ クラシック」で通算2勝目をあげている。
ODYSSEY STOROKE LAB #7
今回使用したパター
ODYSSEY WORKS #7
ロフト: 3.0度
ライ角: 70度
今回使用したボール
スリクソン Z-STAR

試打インプレッション

スチールシャフトとほぼ同じ剛性感に設定されているのが「HARD」。パターにスチールシャフトを使用しているゴルファーが違和感なく、いつも通りにストロークできるはずです。大きく違いがあるのがフィーリングです。手に伝わる感触はスチールシャフトに比べて明らかに鮮明ですね。パッティングはインパクトのフィーリングの差を感じ取って距離感をつくるもの。「SOFT」にもいえることですが、「MCパター」の打感の良さはタッチの合わせやすさに直結する要素です。
「パターシャフトは硬い方がいい」という先入観を持っているゴルファーもいますが、それは誤解。パターのストロークもショットと同じように適度なしなりを感じた方が動きは安定します。そういう意味では、よりしなりを感じやすい「SOFT」は明らかな性能を感じられるはず。しなやかなしなりがあり、クラブ全体の重さを感じやすいため、自然に間がつくれます。また、オフセンターヒットにも強いのも「SOFT」の魅力。このメリットは「HARD」でも感じることができます。
鹿又芳典
鹿又芳典
ゴルフショップマジック(千葉市若葉区)代表。年間試打本数は2,000本以上にも及ぶ。ツアープロとも交流が深く、多くのゴルフ雑誌メディアでクラブコーディネーターとして活躍中。

全スペック

新技術が生み出した究極のフィーリング MCIシリーズのパター専用シャフト

藤倉ゴム工業のゴム配合・加工技術をシャフトに応用。
スチールに比べて振動減衰性に優れるカーボンにラバーをコンポジット
(「Rubber Composite Technology(RCT)」)。衝撃吸収を最大限発揮することで
インパクト時の余分な振動を除去し、クリアな打感を実現した。
また、「MCI」シリーズでも採用しているフジクラの特許技術「Metal Composite Technology(MCT®)」を
採用し、フルカーボンでは硬くなりすぎるシャフト剛性を調整するとともに、
パターシャフトに最適な重心位置に調整している。
「MC Putter」はスチールシャフトと同等の物性の「HARD」とシャフトのタメがスムーズにつくれる
「SOFT」の2モデルをラインナップしている。

スペック表