SPEEDER EVOLUTION IIをマーク金井が斬る

マーク金井試打インプレッション

安定しているから
思い切り振れる
非常に実戦的なシャフト

シャフトに関する予備知識を何も入れずにいきなり打ってみましたが、一発目でキャリーの飛距離で約260ヤードのスライト(かすかな)ドローという理想的な弾道が出ました。今年57歳なのに(笑)。 このシャフトは、走るけど、走り過ぎない。手元の軌道がとても安定します。ドライバーは振りに行くとどうしても手元が浮きやすくなりますが、このシャフトは体から手が離れずに降りてきます。手元が浮かないので、球が出る方向が安定します。全部ネットの同じところに当たっていました。 相当手元が浮いたと感じた時でも、そんなに芯を外しませんでした。

スイングが多少ずれてもシャフトがカバーしてくれるので方向性が安定します。すると、不安なく振れるようになるので、必然的にヘッドスピードが上がります。 だから、このシャフトは、ゴルファーのヘッドスピードを上げてくれるシャフトであり、ゴルファーのスイングを良くしてくれるシャフトです。 動きがシャープ過ぎるシャフトは人間が敏感に感じてしまいスイングがずれやすいんですが、このシャフトは挙動がマイルドなので、スイングがずれてもクラブの軌道が安定しています。 フェアウェイをキープ出来るという安心感があるからヘッドスピードを上げられます。ヘッドスピードが上がれば当然飛距離も増えます。 非常に実戦的なシャフトだと思います。

マーク金井

1958年生まれ。大阪府出身。東京神田でゴルフスタジオ「アナライズ」を主宰。自らを“ゴルフ芸人”と称し、雑誌やインターネットなどの各メディアでゴルフに関する話題を日々発信し続けている。またハンディキャップ3の腕前とクラブに対する造詣の深さから、試打インプレッションには定評がある。最近ではアマチュアを救うクラブや練習器具の設計・開発も手掛けている。

徹底比較EVOLUTION II VS EVOLUTION

好評だった「エボリューション」(以下、エボ)がさらに進化したという「エボリューションⅡ」(以下、エボⅡ)。
いったいどこが進化したのか、素材、剛性/質量分布、ヒューマンテストの3点から徹底比較した。

vs1 素材比較

EVOLUTION「50t高弾性3軸織物 + T1100G」 EVOLUTIONⅡ「MCT + 90t超高弾性3軸織物 + T1100G」
カーボンと金属の複合化を可能にした技術を採用
エボⅡでは、フジクラシャフト独自のカーボンと金属の複合化技術「MCT(Metal Composite Technology)」をグリップ下部に採用。トップからの切り返しでタメを作りやすく、インパクトゾーンで手元の浮きを抑えることができ、スピードに乗ったインパクトを可能にした。また、エボⅡでは、エボの50tを超える90tという超高弾性カーボンを採用することで、スイング中の操作性の高さと強いインパクトによる弾きを両立。振りやすいだけの中調子シャフトではなく、インパクトの強さを高いボール初速に置き換えることにより高い飛距離性能を実現した。

vs2 剛性/質量分布比較

シャフト重心の最適化でEVOが更に進化した
上の左のグラフを見ても分かる通り、エボとエボⅡの剛性分布はとてもよく似ている。しかし、質量分布を見ると、エボⅡの方が手元の一部に質量が集中していることが分かる。つまり、エボⅡは、シャフトの走り感・弾き感などはエボを継承しながらも、手元の質量によりトップからの切り返しでクラブが体の近くを通りやすくし、またインパクトで手元が浮くことを抑えることでエボに安定したインパクトが加わった。

vs3 ヒューマンテスト比較

テスター10人のヘッドスピードがアップした!
アマチュアゴルファー10人がエボとエボⅡを試打した結果が上のグラフと表だ。ヘッドスピードはテスター全員が向上し、平均0.8m/sのアップ、トータル飛距離は10人中9人がアップし、平均6.9ヤード伸びた。ボールスピードは平均1.3m/sアップし、バックスピン量は平均54rpm減少、キャリー飛距離は6.3ヤードアップしている。

最先端技術で振りやすさと高い飛距離性能を高次元で両立

走るけど走り過ぎない安心感でゴルファーのヘッドスピードを上げる
MCTを採用することでタイミングの取りやすさと振りやすさを実現し、かつ、インパクトゾーンでの手元の浮きを防ぐことで安定したインパクトを可能にした。さらに、超高弾性90tカーボンが安定したインパクトを初速に変換し、高い飛距離性能をもたらしている。