
シャフト剛性を部分的にみると、手元側の剛性が高く、中間部は少しやわらかさを感じますが“遊び”があるほどではありません。また、先端部は「EVO」シリーズらしいシャフトの走り感があります。ただし、それぞれの部位の動きが強調されているわけではなく、先端から手元にかけて剛性差をあまり持たせていない印象を受けます。剛性差がないということは追従性が高いということ。つまり、シャフト全体の動きがシャープなので、叩きにいってもヘッドがしっかりついてきてくれるのです。 計測しながら試打すると、ウォーミングアップのつもりで打った1球からキャリー250yを記録。数球打つとフェードボールでも270yを越えるキャリーが出ました。注目したいのは初速です。私のスイングでは、67m/sが出れば「飛ぶシャフト」という感覚があるのですが、「EVO Ⅳ」はなんと68m/sが出ました。今年最速のデータです。さらに驚いたのがミート率の高さと安定性。一発だけ飛んだわけではなく、コンスタントに68m/sが出ていたのです。叩きにいっても安定しているのは、追従性の高さや先端剛性が起因しています。「EVO Ⅳ」は飛びのポテンシャルが極めて高いシャフトですね。

- マーク金井
- 1958年生まれ。大阪府出身。東京神田でゴルフスタジオ「アナライズ」を主宰。 ゴルファーへのクラブフィッティングをはじめ、オリジナルクラブ&練習器具なども開発・販売を行なっている。クラブやシャフトの特性を研究し、自らのスイングに落としこむことで、今もなお飛距離が伸びていると言う。