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ツアーから生まれたアイアンシャフトTRAVIL
試打インプレッション
最高到達点からポトンと
落ちるような弾道

「マット仕上げのコスメで光に反射せず、フェース面が見やすい」と『TRAVIL』の第一印象を語った金谷プロ。実際にボールを打つと、その弾道を見ながら「最高到達点からポトンと落ちるような弾道」と打ち出しの高さ、スピン量の入り方、落下角の大きさに言及。“上から狙える”球筋に納得の様子だ。また、振りやすさも『TRAVIL』の大きな特徴だと金谷プロはいう。「切り返しの時にヘッドの居場所が分かるのでタイミングがとりやすい。インパクトでヘッドの素材感やボールの打球感が分かるのも好感触です」。

使用スペック:105-S
金谷多一郎
日大ゴルフ部で主将を務め、日本学生、日本学生文部文化大臣杯などのタイトルを獲得。84年にプロ入りし、87年にツアー初勝利。ツアーから退いた後は、97年にレッスン・オブ・ザ・イヤーを獲得するなど、レッスンを開始。現在は解説者、レポーターなどでも活躍
TRAVILで
落下角はどう変わる!?
スチールシャフトより
スピンが入って
“止まる球”

自身のアイアンはロフトを3度寝かせて使用しているという北川プロ。その理由について、「ツアーのセッティングでもグリーンに止まるよう、スピンが入りやすく、球が上がりやすいようにアレンジしています」と語った。そんな北川プロはノーマルロフトの『TRAVIL』を使用すると、マイクラブよりも打ち出し、スピン量、落下角が大きくなっていた。「イメージした通りの理想の球が打てました。落とした所に止まるような弾道です。振りやすさも魅力ですね。試合でかなり武器になります。今すぐにでも使いたい!」

使用スペック:115-X
北川祐生
高校時代の08年に『関東高校選手権』で2位などの戦績。20歳でプロテストに合格。15年のQTで32位に入り、16年はツアー11試合に出場。17年からはAbemaツアーを主戦場とし、19年の「TIチャレンジin東条の森」で優勝争いを演じた。AZEST-GROUP所属
持ち球だった中弾道が
高弾道変化

「スーパーダウンブローで球が上がらないんです」とアイアンの悩みを打ち明けたのはドラコンプロとして活躍する杉山プロ。調子が悪くなると、その度合いがさらにキツくなって左に低い球がでることもあるそうだ。そんな杉山プロが『TRAVIL』を試すと、打ち出しから、見た目で違いが分かるほど高い球に。実際にデータを見ても、2度以上、落下角が大きくなっていた。着弾してから戻りもしないし、前にもいかず、その場に留まるような球筋だ。また、杉山プロは「ミスしてもヒッカケがでないのが良い」と寛容性の高さにも満足したようだ。

使用スペック:85-S
杉山美帆
名門・拓殖紅陵高校ゴルフ部で腕を磨く。現在はドラコンプロとして活躍し、19年のゴルフダイジェスト日本ドラコン大会で309yを記録して1位を獲得。ドラコン最長飛距離は320y。台湾ツアーライセンス取得。TPI公認トレーナー(LEVEL1)
インパクトで分厚く押せて
高い球

元々、球が高いというアマチュアの鶴原氏。『TRAVIL』を試すと、さらにスピンコントロールされた高弾道になった。「見るからに高い球。しかも、自分のクラブより飛んでいる感じです」。鶴原氏はインパクトのフィーリングについてもこうコメントした。「アイアンらしく球を押し込めるフィーリングがあり、分厚い当たりになります。球持ちが良いのに球が上がってくれるのは不思議な感覚」。また、安定性も『TRAVIL』の魅力だという。「打ち慣れた自分のクラブより球がバラつきません」。『TRAVIL』はアマチュアにも頼もしい武器になりそうだ。

使用スペック:105-X
鶴原弘高
ゴルフギアを中心に取材活動と執筆活動を行っているフリーランスのライター。雑誌やウェブ、ネットTVで最新クラブの試打レビューなども行う。ギア情報を動画配信する会員制ウェブサイト「3upc CLUB」の編集長を務めている

男子プロ、女子プロ、アマチュアゴルファーに試打してもらったところ、全員のデータがマイクラブよりも高い打ち出し、高スピン、そして大きい落下角になっていた。「上から狙って止められる」という設計通りの弾道だ。また、試打者全員が言及したのが“振りやすさ”だった。カーボンシャフトのイメージを覆すような粘りのあるしなり戻りでタイミングがとりやすく、ヘッド挙動をコントロールできるのだという。さらに、スチールシャフトに劣らない打感の良さ、方向安定性があるのも『TRAVIL』の魅力といえるだろう。

開発秘話
カーボンシャフトに
ゴムを複合した理由とは?

北川プロ、杉山プロ、鶴原氏の試打を見守った金谷プロが、『TRAVIL』の開発に携わった藤倉コンポジット・高橋慶吾氏にインタビュー。ボールの落下角に着目して開発をスタートさせた理由を聞いた。
また、金谷プロは「カーボンシャフトのイメージを覆すような滑らかな動きをどうやって実現したのか」と質問。高橋氏は、MCIと同じメタルコンポジットテクノロジーを採用し、シャフトのバランスポイントを整えたこと、シャフト全長にゴム層を組み入れることで、しなり戻りのスピードをコントロールしたことなどを説明した。
『TRAVIL』が持つ独特の性能やフィーリングは、フジクラならではの複合技術とノウハウが融合して生まれたアイアン用シャフトといえる。

スペック
プロが求める落下角を実現するため
全層にゴム素材&先端に金属を採用
モデル名の『TRAVIL』は、「TOUR RATED(ツアーで評価された証明)」と「ABILITY(新たな能力・性能)」を組み合わせ、「勝利(VICTORY)」の「V」をプラスした造語。つまり、ツアーのフィードバックを受け、ツアー選手の能力を引き出すために開発されたアイアン用シャフトだ。
着目したのは落下角。ツアー仕様の硬く、速いグリーンでも上から狙って球を止められるよう、フジクラならではの複合技術を駆使して開発された。
「メタルコンポジットテクノロジー」は、振り心地を損ねることなく、スチールシャフトと同等のクラブバランスを実現する重心調整技術。また、「ラバーコンポジットテクノロジー」の採用で、シャフトのしなり戻りをコントロールしたほか、ソフトな打感の獲得にも成功。さらに、先端剛性を高めつつ、滑らかなEI分布に設計したのも大きな特徴だ。ラバー素材との相乗効果でシャフトが粘り、ヘッドの操作性がアップ。ツアープロが求める緩やかな入射角、高い打ち出し角、大きな落下角を可能にした。
モデル FLEX 製品長
(inch)
重量
(g)
トルク
(deg)
TIP径 /
テーパー長
BUTT径
(mm)
調子
#7 のデータとなります
TRAVIL IRON 85 R 39.0

35.5
86.5 2.7 9.05 /
40mm
14.85 中元
S 88.0 14.90
TRAVIL IRON 95 R 97.0 2.3 14.90
S 99.0 14.95
TRAVIL IRON 105 S 108.0 2.2 14.95
X 110.0 15.00
TRAVIL IRON 115 S 118.0 2.0 15.15
X 120.0 15.25