事前に試打を行って『SPEEDER NX GOLD』に対して「先端側が動くのにスピン量が増えず強い球が打てる」という印象を持ったマーク金井氏が見守る中、“令和の試打職人”こと石井良介プロがテスト。
『NX GREEN』の後継モデルに位置付けされる『NX GOLD』だが、「同じように球が強くなる特性があります。ただ、『NX GREEN』よりもシャフト全体で球を押してくれるフィーリング。明らかに球が強くなります」とマーク金井氏と同様の印象を持ったようだ。
また、石井プロは手元側にわずかなたわみ感がある点にも注目した。「タイミングがとりやすく、体の動きに対してシャフトがマイルドについてきてくれます。 “ヘッドの居場所”を感じてスイングできるため、左のミスを恐れずにドローボールが打てるし、フェードを打ちにいった時もスピンが増えすぎません」。強い球が打てるだけでなく、球筋をつくりやすい点も特性だと語った。

「DHX」とは、0度(ストレート層)、90度(フープ層)、45度(バイアス層)以外の「第2のバイアス層」を新たに積層するテクノロジー。シャフト全長に「DHX」を採用したことで振りやすさが向上。ヘッドスピードと飛距離性能アップに貢献している。
一方、これまではシャフト全体を通してひとつの数値としてしかとらえられていなかったトルクを細分化したのが「VTC」だ。シャフトのセクションごとに緻密にトルク分布をコントロールすることで、クラブのスピードや加速度、方向性などが向上するテクノロジーだ。

初代『NX』(BLUE)を使用していたティーチングプロの吉本百花プロが『NX GOLD』を初めて試打。今までに比べて平均飛距離が10~20ヤードもアップした。「高い球で飛ばすよりも中弾道の強い球で飛ばすのが好き」という吉本プロは『NX GOLD』を「スパーンと走るシャフト」と語り、理想の球が打てると評価した。球の高さを抑えて強い球にするために今まではロフトを立てるなどして調整したこともあったが、見た目が難しくなる上、ミスヒットに弱くなるデメリットがあった。しかし、『NX GOLD』は細工をしなくても理想の球筋が打てたという。
また、試打を見守ったクラブコーディネーターの鹿又芳典氏は『NXシリーズ』のツアーでの使用率の高さに着目。実妹のツアープロ、吉本ひかるプロのキャディを務めることもある百花プロとフジクラ女子ツアー担当の近藤誠親とともにその理由を分析している。
ゴルフライター鶴原弘高氏が中調子の『NX GOLD』を試打。「手元調子が好み」という鶴原氏は、「『NX GREEN』と同様の手元のハリ感を感じますが、『NX GOLD』にはわずかなしなりを感じます。手元調子好きの私にもタイミングがとりやすい」とコメントした。また、「インパクト直前からフォローにかけてヘッドがスッと前に出てくれるのも好印象。加速しながら球を押せます」と“スピーダー”らしい動きがあると語った。
「加速する特性はフェアウェイウッドでも活きるのでは?」と鹿又氏に促されてフェアウェイウッドでも『NX GOLD』を試打。「ダウンスイング後半から加速するのではなく、インパクト直前にヘッドが走り、挙動をコントロールしながら飛ばせます」と鶴原氏。続いて石井氏もフェアウェイウッドの試打に加わり、「切り返しでしなりを感じて自分のリズムで切り返せる。気持ちいいですね」と笑顔を覗かせた。
『NX GOLD』の試打を終えたマーク金井氏、鹿又芳典氏、鶴原弘高氏、石井良介プロ。そして、有識者4人にフジクラ女子ツアー担当の近藤誠親が加わって座談会を行った。歴代『NXシリーズ』を振り返りながらシリーズ最新モデル『NX GOLD』のテクノロジーや性能を深掘りまた、国内男女ツアーだけでなくPGAツアーでも平均使用率などで1位を獲得しているフジクラシャフトの人気の秘密についても分析した。
5人の座談会は『NX GOLD』の性能分析にとどまらず、「当てやすいシャフトとは?」、「飛ぶシャフトとは?」、「良いシャフトとは?」など、ギア好きに関心が高いテーマに展開していった。『NX GOLD』が自分に合うかどうかを知る参考になるだけでなく、シャフトに関する見識が深まる興味深い内容だ。
初めて「NX GOLD」を手にした時のマーク氏は、「ゴールドとブラックのカラーリングはシャフトが短く見える効果がある」とコメント。また、切り返し時のフィーリングについて「手元にハリを感じるが、手元側にはほんの少ししなりも感じる」と感想を語った。インパクト前後のフィーリングについては、「ヘッドが走ってくれる。これ以上走るとコントロールできなくなるが、ギリギリを上手く狙ったシャフト」と評価した。
一方、鹿又氏は「どんなシャフトか分からないので、おそるおそる1球目を打ったら自分の感覚より飛んでいた」と驚きを口にした。1球目から好結果が出た理由について、「振りやすく、当てやすいから」と分析。試打を重ねて「全部のデータが過去イチ良い!」という鹿又氏は、飛距離データを「スマホで撮影して残しておきたい」とコメント。『NX GOLD』の飛距離性能を実感したようだ。

シリーズ5作目となる『NX GOLD』は『NX GREEN』をアップデートしたモデルだが、シリーズの基準となる性質があるシャフトだ。スイングタイプやキックポイントの好みに関わらず、まずは『NX GOLD』を試してもらいたい。その上で「もっとスピード感が欲しい」、「つかまり感が欲しい」、「高い球を打ちたい」という人は『NX VIOLET』や『NX BLACK』がマッチする可能性が高い。また、さらに剛性高いシャフトを求める人には『ベンタスシリーズ』をオススメしたい。







前作に続いて独自テクノロジーの「DHX」を投入。通常、カーボンシャフトはカーボン繊維の角度が0度のストレート層、90度のフープ層、45度のバイアス層を積層するのが一般的。しかし、45度以外の“第2のバイアス層”を積層するテクノロジー「DHX」をシャフト全長に採用して振りやすさが向上。さらにシャフト全体の剛性差を小さくしたことでスイング中のタメがつくりやすくなった。また、先端から中間のねじり剛性を高めたことで安定感がアップ。挙動のバラつきを抑制する「バリアブル・トルク・コア」との相乗効果で“しなり”と“トルク”の黄金比が完成し、シリーズ史上最も高初速で最も強弾道が打てるモデルとなった。
