ムチのようなしなやかさに力強さと追従性をプラス AIR SPEEDER
鹿又氏
試打インプレッション
軽量シャフトの概念を覆す
飛距離性能&補正能力

「ムチのようにしなるのに、ヘッドがブレない。だからスクエアにインパクトできる」と、新『AIR SPEEDER』の印象を語ったのは、クラブコーディネーターの鹿又芳典氏だ。一般的に、「軽量シャフトは大きくしなるが、しなり戻りにスピード感がない」、「ヘッドやフェースの挙動が不安定で当たり負けする」というイメージを持っている人は多い。しかし、新『AIR SPEEDER』には、そんなネガティブな要素が一切なく、軽量シャフトの概念を覆すポテンシャルがあるという。
鹿又氏は、“補正能力”にも言及した。「軽量シャフトは芯を外すと、著しく飛距離や方向性が落ちるケースが多いですが、このモデルはトゥヒットしてもフェースがスクエアに戻ろうとしてくれます。だから、昔のクラブのギア効果のようにボールを前に飛ばすことができるんです」

今回の『AIR SPEEDER』は、3つのフレックスを用意しているのも大きな特徴だ。「一番軟らかいSTANDARD(スタンダード)はヘッドスピード34m/sで200y、PLUS(プラス)は37m/sで220y、最もしっかりしているX-PLUS(エックスプラス)は40m/s弱で240y飛びました。このスピードでこれだけ飛距離が出れば、シニアや女性にも武器になるはず」と鹿又氏。また、「最近の軽くて慣性モーメントが大きいヘッドとも相性抜群。効率的に飛ばせるシャフトです」と新『AIR SPEEDER』を評価した。

鹿又芳典
クラブコーディネーターとして、千葉県内でゴルフ工房「マジック」を経営。プロからアマチュアまで、幅広いゴルファーにフィッティングを行っている。また、クラブテスターとしても多くのメディアで活躍している。
瀬戸 晴加
フィッティング & 試打レポート
ドライバーからアイアンまで
統一感のある振り心地

鹿又氏とフジクラの近藤氏が見守る中で『AIR SPEEDER』のフィッティングしたのは、ゴルフタレントの瀬戸晴加さん。ドライバーのヘッドスピードが36m/s前後という彼女は、「レディスシャフトだと少し物足りなく、メンズシャフトのRフレックスだと少しハードなんです」とシャフト選びに悩みを抱えていた。そんな彼女が『AIR SPEEDER』を打つと、「重さにもしなり感にも違和感が全くなく、スムーズに振り切れます」とハマった様子。普段のドライバーの飛距離は「だいたい180yから、良い当たりをすれば210yくらい」と言うが、『AIR SPEEDER』では200y越えを連発した。「シャフトの軟らかさを感じるのにインパクトで球を押せるし、シャフトの強さがあるのに重量感はありません。今までに味わったことがないフィーリングでとても振りやすいです」(瀬戸さん)

ドライバーの試打でPLUSフレックスがマッチした瀬戸さんは、同フレックスのフェアウェイウッド、ユーティリティ、アイアンも試打。「ドライバーと同じ感覚で振れました。フェアウェイウッドとユーティリティはダフリ癖があるのですが、ミスらしいミスはなかったし、アイアンの飛距離がこんなに揃うことも驚き」と、ドライバー以外のシャフトも好印象だったようだ。

ミスがミスにならない安心感!
飛距離方向性
安定しました

ドライバーはスタートから数ホールは右方向に飛び、体がほぐれてくると左にいくのが私のミスの傾向です。室内で『AIR SPEEDER』を試打した時は飛距離の数値も方向性も良かったのですが、コースで打ったらどうなるのかと少し心配していました。しかし、室内で打った以上に結果が良くてビックリ。球の高さもボールのスピード感も、今まで自分が体感したことない弾道でした。また、インパクトで「ミスした!」と思っても、飛距離があまり落ちないし、枠内にボールがおさまってくれるのも魅力的。曲がらない安心感があるから、どんどん振れるようになり、さらに飛距離が伸びました。

フェアウェイウッドとユーティリティには苦手意識があるのですが、ドライバーと同じ感覚で振れるので自信を持ってスイングできました。いつものようにダフることもなかったし、ミスヒットしても飛距離をロスしませんでした。同じフィーリングで振れたのは、アイアンも同様です。タテの距離がバラけなかったのは嬉しいですね。『AIR SPEEDER』は、飛ばす喜びもスコアメイクの楽しさも味わえるシャフトです!

瀬戸晴加
ゴルフ歴2年。プロモーション会社に勤務し、タイ・チェンマイに在住していた時期にゴルフを始める。帰国後もゴルフ熱は冷めず、現在のラウンド回数は月5~8程度。ベストスコアはレディスティで81、レギュラーティで91。
トルク分布のコントロールで
飛距離性能安定感大幅アップ
2014年の発売以降、シリーズ累計10万本を記録している軽量シャフト『AIR SPEEDER』のニューモデルが誕生。『SPEEDER NX』に搭載している独自の設計技術「VARIABLE TORQUE CORE」(VTC)でトルク分布をコントロール(ドライバーのみ採用)し、先端と手元のトルクを締めて高初速・高弾道を実現している。また、中間部から手元部には「部分マルチフープテクノロジー」を採用したことで、潰れと曲げの強度がアップ。打ち出しの確保、スピン量の適正化に成功した。他にも、「超低樹脂カーボンシート(RC20%プリプレグ)」や中間部の曲げ剛性を高めたEI分布で挙動の安定と飛距離性能を両立している。
新シリーズでは、ドライバー、FW、UT、アイアンそれぞれに3つのフレックスを用意。ドライバーからアイアンまでのフローを最適化し、振り心地に統一感を持たせているのも新『AIR SPEEDER』の大きな特徴だ。
モデル FLEX 製品長
(inch)
重量
(g)
トルク
(deg)
TIP径
(mm)
BUTT径
(mm)
調子
AIR SPD STANDARD 46.0 33.5 9.9 8.50 14.85 先中
PLUS 37.5 7.6 14.95
X - PLUS 40.0 6.7 15.05
AIR SPD
FW
STANDARD 43.0 36.0 6.9 8.50 14.95
PLUS 39.5 6.1 15.05
X - PLUS 42.5 5.4 15.15
AIR SPD
UT
STANDARD 41.0 37.5 6.2 8.95 14.80
PLUS 40.5 5.6 14.90
X - PLUS 44.0 5.0 15.00
AIR SPD
Iron
STANDARD 38.0

35.5
39.5 4.7 9.35 14.75
PLUS 42.5 4.3 14.85
X - PLUS 45.0 4.0 14.95