プロ、アマ問わず、多くのゴルファーに支持されている
EVOシリーズが8年ぶりにブランドチェンジ。
新たに誕生した「SPEEDER NX」とは、どんな挙動のシャフトなのか。
5人のシャフト賢者たちに試打してもらった。

SPECIAL CONTENTS
01
IMPRESSION
マーク金井の場合
VENTUSの安定感に
EVOの走り感をプラス
ワッグルすると手元から中間にしっかり感があり、中間から先端が動く印象。手元剛性が高いとタイミングを取りづらくなるケースがありますが、「NX」は例外です。中間部のトルクを緩めているため、切り返しでマイルドなしなりを得られるのです。また、先端のトルクも締めてあるのも特筆すべき点。しなり戻りのスピード感がありながらも、安定した挙動でインパクトを迎えられます。ひと言でいえば、ベンタスの安定感とEVOのスピード感を融合したいいとこどりのシャフトです。


鹿又芳典の場合
最大効率インパクトで
限界突破のミート率!
シャフトの性能をチェックする際、ひとつの目安になるのがミート率です。1.47程度あれば良い数値といえますが「NX」はなんと1.50以上の数値が出ました。さらにビックリしたのは、滑らかにしなるのにミート率が高いこと。一般的にミート率が高いシャフトはピーキーな動きをするモデルが多いのですが、「NX」の挙動は非常に安定しているんです。私は20年以上色々なシャフトを打ってきましたが、こんなに当てやすくインパクト効率が良いモデルに出合ったのは初めて。衝撃的な性能です。


森田理香子の場合
振り遅れ知らずのしなり戻り
叩きにいっても曲がらない!
シャフト選びで重視するのは、リズムよく振れるかどうか。極論すれば、気持ち良く振り切ることができれば、飛んで曲がらない球筋になると考えています。そういう意味で、「NX」はまさに理想のモデル。私の場合、飛ばしにいくと切り返しで下半身が先行しすぎて振り遅れることがあります。ですが、「NX」はしっかりしなり戻ってくれるので、ヘッドが遅れることがありません。リズムよく振れるから、ヘッドスピードが自然に2〜3m/s上がりました。


石井良介の場合
加速するのに暴れない!
誰もが振れる
“ど真ん中”シャフト
シャフト全体が素直にしなってくれるシャフトという印象を持ちました。スイング中、どこかが硬いとか、軟らかいと感じないので、どんなスイングタイプでもタイミングを取りやすく、振りやすさを感じるはず。また、しなり戻りにスピード感があるのに、暴れる気配が一切ないことにも驚かされました。インパクトでヘッドがねじれる挙動もないので、最新の大慣性モーメントヘッドとも相性抜群。つかまりもいいし、高い打ち出し角を確保できます。


鶴原弘高の場合
トルクの力で
分厚く球を押す!
中調子ですが、実際に振ってみるとカウンターバランスのような振りやすさがあります。切り返しで手元側にほどよいしなりを感じるため、タイミングが取りやすくスイングの再現性が高くなります。また、しなり戻りは走りすぎず、遅れすぎないちょうどよいスピード感。自分のイメージ通りにインパクトできます。しかも芯を外しても当たり負けするフィーリングがなく、分厚く球を押せるのもポイント。しっかりと球がつかまります。


02
CROSS TALK
クラブコーディネーターの鹿又芳典氏が開発責任者と
国内男女ツアーのそれぞれのツアー担当者にインタビュー。
8年ぶりにブランドチェンジして生まれた「SPEEDE NX」は、
どのような背景から誕生したのか。
また、新シャフトを試した男女ツアープロの評判は?
CROSS TALK01


クラブフィッター 鹿又芳典
開発責任者・古川義仁
シャフトの動・解析で辿り着いた
“ねじれ”をコントロールするという発想
シャフト分析は、クラブを固定させた状態で挙動をデータ化するのが一般的。しかし、独自のENSOシステムにより、スイング中のシャフト挙動の解析に着手。蓄積されたデータを基に辿り着いたのが、トルクをコントロールするというこれまでにない発想だった――。
03
TECHNOLOGY
従来シャフトの特性は曲げ剛性をグラフ化したEI分布で示されてきた。
そこに緻密にコントロールされたトルク分布を組み合わせ、
これまでにない新次元のパフォーマンスを実現させた。
TECHNICAL SPECS
シャフト概念を覆す新設計で
振りやすさと飛距離性能を両立
「SPEEDER NX」は、EI分布上は中調子に設定され、振りやすさを演出したモデル。
しかし、その一方で新技術「VTC」で先端と手元のトルクを締め、フェースがターンしやすく、
アッパーブローでインパクトしやすい挙動を実現。
中調子のタイミングの取りやすさ、安定性を維持しながら、しっかりと球がつかまり、
高初速・高弾道が打てるモデルに仕上がっている。




